ナゴヤサナエの採卵

ナゴヤサナエシリーズの続きで、8月31日と同じ場所へ。
目的は採卵、交尾写真、産卵動画の3つです。
実は昨日もここに来ており、その時に卵塊をすでに形成したナゴヤサナエ♀が足元近くに現れたのですが、捕獲に失敗しています。
あと、昨日は大分のHoさんもここに来られてました。岸辺の草地と木立を見て回りナゴヤサナエの交尾態を2ペア見つけ、写真も撮影出来たとの情報をいただきました。

今日は昨日よりナゴヤサナエの活動が少し活発でした。陣取っていたポイントの眼前で、産卵が2回ありました。
1回目は8:39です。岸から4-5mの場所に現れたトンボが尾端を水面にポチャッとやってるのを見つけ、”産卵だっ!”と認識。あわててカメラの動画ボタンを押しましたがタイミングが遅れ、産卵動画は失敗。しかし、♀は再度卵塊を作るみたいで岸に向かって飛んできてすぐ近くに着地しました。

ナゴヤサナエ
近くに着地したナゴヤサナエ♀

ある程度卵塊が大きくなった所で♀を採集。尾端に出来ていた卵塊は、そのまま網の中に落下して採卵成功です。

ナゴヤサナエ
ナゴヤサナエ卵

卵の前極に見える傘状のゼリー物質は、ナゴヤサナエを含めたメガネサナエ属の特徴です。この物質は前極以下を外套状におおっていますが、水に濡れることをトリガーに反転して水中の基質にガッチリとくっつくようになります。
同属のメガネサナエは岸のすぐそばの浅い部分に産卵しますが、ナゴヤサナエが産卵していた所は水深が深い部分でした。普通であれば深い場所は卵にとって酸素不足が不利に働きそうですが、水の流れもあるのであまり問題ないのでしょうね。

さて、捕獲した♀は記念撮影後リリースしましたが、どこからともなく草地に潜んでいた♂が現れ、すかさずキャッチ。近くの木立に着地したので、交尾写真もラッキーゲットかと思いましたが、交尾はまだ成立してませんでした。

ナゴヤサナエ
連結状態のナゴヤサナエ♂♀

その後このペアは木立から飛び立ち、交尾を成立させた後、岸の遠くへ飛んでいってしまいロストしました。
9:02にはほぼ同じポイントで2回目の産卵がありましたが、こちらも産卵動画撮影は失敗しました。他の日に目撃したのも含めると、この場所での産卵は8~9時が多いようです。
不思議なことに産卵があった場所には、その後しばらくピンポイントで♂が集まってきてゆっくりとパトロールする光景が見られました。水も空気も流れているので、♀が産卵した痕跡が残るとは思えないのですが・・・。トンボの♂が、実際に産卵があった場所を感知出来るんじゃないかと思わせる行動は、他種のトンボでもしばしば目撃します。

今日は♂も昨日より多めで、同時に最低でも6頭は確認できました。下はカメムシを捕食中の♂で、腹端腹面の黄色が目立ちます。

ナゴヤサナエ
カメムシを捕食中のナゴヤサナエ♂

その後は、昨日のHoさんを見習って何回か岸周辺の草地と木立も探索してみましたが、ナゴヤサナエの交尾態は見つかりませんでした。1度みえられただけで、難しいシーンをものにされたHoさんの野生の勘と強運は・・・う~ん、うらやましい。

結局、目的のうち達成出来たのは1つのみでしたが、メインの目的が採卵だったので今日はこれでよしです。

ナゴヤサナエその2

8月28日と同じ場所に何回か行ってみましたが、♀の産卵にはその後は出会えませんでした。交尾態も1回目撃したものの、岸の草地を越えて遠くに行ってしまい結局ロスト。
3~4頭の♂は常時いるのですが、もっと密度が濃くないと色々なイベントにはそうそうは出会えないですね。

♂の飛翔写真だけは、何枚か撮れました。

ナゴヤサナエ
パトロールするナゴヤサナエ♂

ナゴヤサナエ♀の卵塊形成

YAGOPEDIAホームページのヤゴ図鑑に、
ナゴヤサナエ♀の卵塊形成と、♂のパトロール動画を追加しました。

ナゴヤサナエを目的に2020年9月10日と同じ場所へ。
大雨続きの後なので増水を懸念してましたが、水量が少し増えて濁りがやや目立つ程度でした。
8:30頃に到着して、すぐに♂のパトロールは確認出来ました。
20分くらいたった後、5頭が猛烈なスピードで追いかけっこを始めて、先頭の1頭はそのまま岸の草地に突入。昨日の池にはタイワンウチワヤンマがたくさんいたのですが、そこでも何回か見られた光景です。これは♀が現れた時のサインで、草地に逃げ込んだのはナゴヤサナエの♀で間違いありません。
5頭のうち♂1頭は草地前の岸壁に着地して、逃がした♀が再び現れるチャンスをうかがっています。

ナゴヤサナエ
岸壁に静止して♀獲得を狙うナゴヤサナエ♂

さて、そっと草地に入るとやはりナゴヤサナエの♀がいました。2回飛び立たれましたが、すぐそばに着地して、カメラのファインダー越しに確認すると、かなりの大きさ卵塊がもう出来てました。

葉上で卵塊形成中のナゴヤサナエ♀

この♀は動画撮影後すぐに飛び立って、川に産卵へと降りて行きましたが、残念ながら見失ってしまいました。結局、産卵に出会えたのはこの1回のみで、他には特別なイベントはありませんでした。

今日は、♂のパトロールも動画に撮ってみました。大河でも見つかるトンボは何種かいますが、ほぼ大河メインに生息しているトンボは珍しいので、どういう感じで住んでいるのか少し参考になるのではと思います。

少し前傾姿勢で大河をパトロールするナゴヤサナエ♂

少し上下しながら前傾姿勢で飛び、川を縦断か斜断で100~200mくらいの広範囲をパトロールするのが基本パターンです。♂同士の小競り合いで追いかけっこもよく見ますが、♀が現れると追跡速度が一気にアップします。

出足は上々な日でしたが、採卵と交尾写真も欲しくてやや消化不良なので、明日も出動せねばです。

オオヤマトンボの産卵

YAGOPEDIAホームページのヤゴ図鑑に、
オオヤマトンボの産卵動画を追加しました。

異常気象で梅雨のような雨が2週間以上続いてましたが、ようやく晴れたので外出。
オオヤマトンボの産卵は10回以上目撃していますが、なぜかビデオは撮れていないため、動画撮影目的で6月26日と同じ池へ。

抽水植物が背景に入り見づらい動画になってしまいましたが、とりあえず撮れたのでホームページにアップロードしました。

オオヤマトンボの産卵

北海道産ヤゴその後

横山 透氏からカオジロトンボ卵を、ご提供いただきました。
8月4日採卵で、本日孵化しました。

カオジロトンボ
カオジロトンボ卵

カオジロトンボ
カオジロトンボ1齢幼虫

以前にいただいていたカオジロトンボヤゴは、7月26日に報告したように既に終齢になっています。7~8月はまだ成虫の活動期なので、今年羽化するだろうと思っていましたが、羽化に向けた変化が全く見られません。横山氏によると2年1化(2年1世代)種なので、羽化は来年になるとのことです。北方系種は2~3年1化はざらですので、他のヤゴについても羽化は気長に待つ必要がありそうです。
あと、水を張った飼育容器を空冷して夏の暑さを乗り切ってますが、冬も空冷を続けた方がいいかな?と思っています。寒い冬を越すことが、羽化のトリガーであることが考えられるからです。 福岡の冬は温暖でヒトにとっては快適なのですが、北方系種のヤゴには暖かすぎるかもしれません。

他のヤゴについては、カラカネトンボ、クマモエゾトンボ、エゾカオジロトンボが亜終齢になっていますが、これらのヤゴも羽化は来年以降になりそうです。

カラカネトンボ
カラカネトンボ亜終齢ヤゴ

クマモエゾトンボ
クマモエゾトンボ亜終齢ヤゴ

エゾカオジロトンボ
エゾカオジロトンボ亜終齢ヤゴ

エゾカオジロトンボヤゴは腹部が長楕円形の縦長で、トンボ科の中ではアオビタイトンボをちょっと連想させました。

アオビタイトンボ
アオビタイトンボ亜終齢ヤゴ

若齢ヤゴ高倍率撮影

YAGOPEDIAホームページのヤゴ図鑑の、
オオシオカラトンボ卵~5齢、ベニイトトンボ卵~7齢、ヒメクロサナエ3~6齢を高倍率撮影画像で差し替えました。

オオシオカラトンボ
オオシオカラトンボ1齢、左が従来画像、右が高倍率撮影画像

ヒメクロサナエ
ヒメクロサナエ3齢、左が従来画像、右が高倍率撮影画像

ベニイトトンボ
ベニイトトンボ1齢、左が従来画像、右が高倍率撮影画像

ウチワヤンマの産卵

YAGOPEDIAホームページのヤゴ図鑑の、
ウチワヤンマの産卵動画を差し替えました。

オオヤマトンボの産卵動画を撮るために、2020年8月19日と同じ池に。
1回産卵が現れたのですが、足元をまたいで往復しながらの産卵を始めました。あまりにも近すぎるため、結果的に撮影できず。

その後、すぐそばでウチワヤンマも産卵を始めました。

ウチワヤンマ
交尾態で移動してきて、産卵場所を決めたウチワヤンマカップル

こちらはちょうど撮影しやすい所での産卵だったので動画にしました。ホームページの以前掲載分の産卵動画がいまいちだったので、今日の分で差し替えました。

ウチワヤンマの産卵

動画の一番最後の方では、警護中の♂の油断をついて、乱入した♂が♀を連れ去っています。

ウチワヤンマ
産卵中に♂に連れ去られる♀(ビデオからの切り出し)

それにしても今日は、日差しは強いわ、36℃の猛暑日だわで大変でしたが、空調服+水筒+日焼け止め、の3アイテムのおかげで何とか命の危険は感じずに過ごせました。

北海道産ヤゴ

横山 透氏ご提供の北海道産ヤゴで、今回はモイワサナエです。
7月16日採卵で、本日孵化しました。

モイワサナエ
モイワサナエ1齢幼虫

ダビドサナエ属の卵は縦ひだでカバーされているのが特徴ですが、モイワサナエ卵にも縦ひだがあります。

モイワサナエ
モイワサナエ卵

北海道産ヤゴ

横山 透氏ご提供の北海道産ヤゴで、今回はルリイトトンボです。
7月23日採卵で、本日孵化しました。

ルリイトトンボ
ルリイトトンボ卵

ルリイトトンボ
ルリイトトンボ1齢幼虫

ルリイトトンボは北海道では普通種ですが、それ以外は関東以北に局地的にいるトンボで、勿論福岡ではお目にかかることは出来ません。

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山頂のトンボ

YAGOPEDIAホームページのヤゴ図鑑に、
タカネトンボの産卵動画をさらに追加しました。

暑い夏は、トンボといっしょに避暑ということで標高1000mの背振山山頂へ。
今年は福岡県側からの防衛省専用道路(山頂は航空自衛隊のレーダーサイトになっています)が工事閉鎖中で、佐賀県側からのアプローチとなり、30分ほど余分に時間がかかって1時間半程度で到着。

背振山
背振山山頂、航空自衛隊のレーダーサイト

さすがに平地が36℃の猛暑日だと、空調服との合わせ技を使っても涼しいとまではいきませんが、活動するのはずっと楽です。
例年通りミヤマサナエがいて、見つけたのは♀2♂1。

ミヤマサナエ
ミヤマサナエ♂

ミヤマサナエ
ミヤマサナエ♀

ミヤマサナエは未熟個体が山頂で見られるとされていますが、近場の川では6月にはもう産卵してますし、成熟個体の避暑や食事目的での飛来もある気がします。トンボにとっては1000mの登山は楽勝でしょうし。

アキアカネが数頭いました。こちらは明らかに未熟な個体ばかり。

アキアカネ
アキアカネ未熟♂

オナガサナエの♀もいました。成熟個体と思われ、ここには食事に来ているようで何やら摂食中。

オナガサナエ
摂食中のオナガサナエ♀

何といっても一番多いのはウスバキトンボで無数に飛んでました。

ウスバキトンボ
かたまって止まっているウスバキトンボ

山頂には水たまり程度の池があり、例年タカネトンボが見られます。タカネトンボは通常は暗い木陰で産卵して写真が光量不足になりがちなのですが、今日は明るい所で産卵していたのでビデオにしてみました。

タカネトンボの産卵

1時間半程度の滞在でしたが、山頂には広場程度の大きさのキャンプ場もあり(水場はなしです)、いずれはキャンプも兼ねてじっくりと探索してみようと思います。

yagopedia blog版(ヤゴペディアブログ)