メガネサナエの採卵

9月23日、24日の連休は琵琶湖に遠征していました。
一般の方には、「何でわざわざ遠方の琵琶湖まで!」でしょうが、トンボに詳しい方にとってはいわずもがな、「はは~ん、あれか」のメガネサナエ、オオサカサナエ狙いです。
そして勿論、採卵も目的。

さて、こんな場所です。

琵琶湖
琵琶湖

 

湖とはいっても、方向によっては対岸はろくに見えないし、波はうちつけるしで、海みたいなもんです。
メガネサナエは普通に湖岸沿いの砂浜にいっぱいいました。♂のバトルも頻繁にあります。
下はPanasonic GH5のプリ記録で撮影した、メガネサナエ♂の飛び立ち直後の飛翔写真。

メガネサナエ
メガネサナエ♂飛翔

 

♀の産卵も7-8回はありました。湖岸沿いに産卵可能な場所が多くあり、広範囲をウロウロとうろつきまわって探すことになるのですが、だんだん産卵♀探しのコツが見えてきました。
波が打ち付け湿った部分の湖岸に止まって、翅をブルブル動かしているのがいたら産卵♀といった感じです。一方、♂は湖岸から若干離れた白い砂の上に止まって縄張りを張っていることが多かったです。
目撃した産卵は全て、(1)波打ち際で翅をブルブルさせながら卵塊を形成、(2)50cm以内くらいのすぐ近くに1~2回打水産卵、(3)また波打ち際に戻って再び卵塊を形成、(4)これを数回繰り返す。下は4K動画から切り出した画像です。

メガネサナエ
メガネサナエ♀の打水産卵

 

波打ち際すぐそばに止まっているので、波に巻き込まれることも。

メガネサナエ
メガネサナエ♀。波をかぶって直後に飛んで脱出

 

採卵も成功しました。
周囲に強力にくっつく粘着物を伴う卵でした。

メガネサナエ
メガネサナエ卵。tg-5の深度合成機能で撮影。

 

オオサカサナエはメガネサナエと外見上なかなか見分けをつけづらいのですが、鑑別点としては、腹部の黄色の斑紋がオオサカサナエは環状、メガネサナエは上下に分かれる、腹部第7節の黄斑がオオサカサナエは伸びず、メガネサナエは後方に伸びる、などです。
怪しいのは3-4頭捕獲して確認しましたが、オオサカサナエはいませんでした。

この個体は主にうろついていた所からかなり離れた場所にぽつんといたトンボで、腹部第7節の黄斑の後方への伸びが目立たず、オオサカサナエかも?と一応捕獲して確認しました。しかし、尾端、副性器の形状ともメガネサナエでした。

メガネサナエ
第7節の黄斑の伸びが目立たないメガネサナエ♂

 

メガネサナエ
尾端の形状

 

メガネサナエ
副性器の形状

 

こちらは通常のメガネサナエの腹部第7節。

メガネサナエ
メガネサナエ腹部第7節の黄斑

 

慣れれば印象から見分けがつくかもしれませんが、1回行ったくらいでは難しく、今回はオオサカサナエといえる個体の記録は出来ませんでした。

お知らせ

ウチワヤンマ卵~3齢、タイワンウチワヤンマ卵~2齢、コオニヤンマ卵~3齢、コヤマトンボ卵~2齢を高解像度画像で差し替えました。
オオヤマトンボの5齢画像が欠落していたので補充し、3~6齢画像を同一個体の画像で差し替えました。

今の所キイロヤマトンボとミヤマサナエの2種は採卵が出来ていません。
ミヤマサナエについては、今年はかろうじて2カ所の山頂で避暑中の個体は見ることが出来ました。
ここの所ミヤマサナエの採卵のため、いくつかの川を探しまくっていましたが今年もやはり駄目なようです。う~ん、難しい。

さて、中一光学の4.5倍マクロレンズで撮影しなおした卵~若齢ヤゴが4種ほど出来上がりましたのでホームページの画像を差し替えました。

左が従来画像で右が差し替えた1齢画像です。

ウチワヤンマ
ウチワヤンマの1齢画像

 

タイワンウチワヤンマ
タイワンウチワヤンマの1齢画像

 

コオニヤンマ
コオニヤンマの1齢画像

 

コヤマトンボ
コヤマトンボの1齢画像

 

オオヤマトンボも5齢画像の撮影に失敗していて、今までその画像が欠落していましたが、フィールドのドロから3齢ヤゴを見つけましたので、6齢まで育てて画像を補充しました。

オオルリボシヤンマの産卵

YAGOPEDIAホームページのヤゴ図鑑に、
オオルリボシヤンマの産卵動画とトンボ画像を追加しました。

オオルリボシヤンマの産卵動画を撮りに大分まで行ってきました。
オオルリボシヤンマは九州での分布はかなり限られており、福岡では記録はなんとかあるといった程度です。
あと宮崎でも記録があり、今年のお盆を過ごした霧島のキャンプサイトの上を朝方摂食飛翔する大型のヤンマがいて、オニヤンマとも飛び方が異なりオオルリボシヤンマだったのかな?と思います。

さて大分には安定した産地があり、こういう高原の池です。

池
オオルリボシヤンマがいる高原の池

 

10時頃に着きましたが、数頭の♂が自分の縄張りをグルグルパトロールし、時々♂同士でバトルしています。

オオルリボシヤンマ
オオルリボシヤンマ♂

 

しばらく待っていると♀が産卵に現れました。池内を低く飛び産卵場所を物色しています。ほとんどのトンボでは♂が産卵♀を見つけると一瞬で連結して連れ去ってしまうのですが、オオルリボシヤンマは♀が強く、交尾は容易には成立せず♂が近づいてきても♀は悠々と飛んでいます。
お気に入りの場所が見つかったようで産卵を始めました。
そこまで敏感ではなく、逃げられずに産卵動画を撮影出来ました。

オオルリボシヤンマ
オオルリボシヤンマ♀の産卵

山頂のミヤマサナエ探し

お盆の際の宮崎県山頂のミヤマサナエと同じく山頂でミヤマサナエ探しです。

ミヤマサナエは羽化後しばらくは遠く離れた高山に移動し、成熟すると羽化水域に戻ってきて生殖活動を始めます。

ここにはいるかも?と向かったのは背振山山頂。背振山は標高約1000m、山頂には航空自衛隊のレーダーサイトがあり一部立ち入り禁止になっている山です。福岡市街から車で約1時間。
猛暑日ですがこれくらいの標高になると、そこまで暑くありません。

背振山
背振山山頂からの景色

 

まず道路上をウロウロして探索。しばらく探したら、いました、いました。ミヤマサナエの♀です。そこそこ車が通る道路なので、あわてて撮影に入りますが、運悪くすぐに車が来て3シャッターしか切れませんでした。
ミヤマサナエは林の上に消え去ってしまいアウトッ。

ミヤマサナエ
ミヤマサナエ♀

 

ちなみに大部分のトンボの♀は、腹部基部が太くずんぐりしているので慣れてくると一見して♂と区別できます。

また、一般の方は、黒地に黄色い斑紋のトンボというとオニヤンマくらいしか知らないと思いますが、サナエトンボ科では最も普通な色彩パターンです。また、♀の方が黄色い斑紋が♂より目立つのも、割と共通のサインのような気がします。サナエトンボ科などで黄色っぽいトンボが現れたら♀というのはありがちなパターンです。
黒地に黄色が目立つというのはスズメバチなどの有毒昆虫の警戒色なので、擬態しているとか何か関係があるかもしれません。

さて、その後山頂近くで少し粘りますが現れず。再び道路上を探しますが、結局見つかったのは最初の1頭のみでした。
ミヤマサナエの♀を見るのは初めてなので、OKということにしました。

オキナワコヤマトンボのヤゴ

5月5日のオキナワコヤマトンボのヤゴが終齢になりました。

産卵中のオキナワコヤマトンボを見る限りではコヤマトンボよりかなり小型に見えましたが、フィールドガイド「日本のトンボ」ではオキナワコヤマトンボ♂体長66~71mm、♀69~73mm、コヤマトンボ♂体長67~80mm、♀69~81mmとなっており見た目ほどの差はないものですね~。

上がオキナワコヤマトンボ終齢ヤゴで、下がコヤマトンボ終齢ヤゴです。
両者とも終齢に脱皮後あまり日がたっていないヤゴです。

オキナワコヤマトンボ
オキナワコヤマトンボ終齢ヤゴ
コヤマトンボ
コヤマトンボ終齢ヤゴ

 

体長は両者とも約26.7mmで同じですが、頭幅や腹幅は明らかにオキナワコヤマトンボの方が細身です。
そっくりなヤゴですが、終齢への脱皮後期間が同じくらいであれば両者を並べれば鑑別出来そうです。

コシボソヤンマの産卵とミヤマサナエ

YAGOPEDIAホームページのヤゴ図鑑に、
コシボソヤンマの産卵動画を差し替えました。

コシボソヤンマの産卵動画の出来が今ひとつで、撮り直そうということで8月6日と同じ川へ。
最近は特定のトンボがいるはずと思って出かけても空振りすることが多いのですが、ここに来るとコシボソヤンマ、コオニヤンマ、オジロサナエは必ず見られます。安心と信頼の場所です。

天候は曇りで時に薄日が差す程度ですが、産卵は数回見られました。落ち着いて産卵してくれるので、三脚にカメラをセットして撮影する余裕もあり手ぶれなしの動画です。

コシボソヤンマ
コシボソヤンマの産卵

 

さて、お盆中は霧島と指宿に旅行していましたが、何かトンボもいないかと色々ネットを調べてみました。検索結果を総合すると霧島近くの、とある山頂で避暑中のミヤマサナエに確実に出会えそうです。ミヤマサナエはろくに見ることも出来ず採卵も成功していないトンボです。山頂での交尾態も記録されており採卵もうまくいくかもしれません。
ということで旅行の途中で山頂にアタックしました。しかし、山頂の天候は読めませんね~。地上は上天気なのですが、悪路を苦労してたどり着いた山頂は霧に覆われ雲っています。1頭ミヤマサナエ♂がいましたが、止まっている木の角度が悪く証拠写真もままなりませんでした。とりあえずゲットしてモデルになってもらいました。

ミヤマサナエ
ミヤマサナエ♂

 

他に2-3頭あやしいのが飛びましたが、着地地点は特定出来ませんでした。

コオニヤンマの産卵

YAGOPEDIAホームページのヤゴ図鑑に、
コオニヤンマの産卵動画とトンボ画像を追加しました。

7月30日と同じ場所です。
目的はコオニヤンマの産卵動画。
前回8:00以降で産卵が見られなかったので、もっと早い時間かも?と6:30頃に来てみました。
コシボソヤンマは早くも縄張りしています。いかにも産卵に良さそうな流木がある場所の回りを、5カ所ほどに分かれて水面すれすれにグルグル回っています。

コシボソヤンマ
コシボソヤンマ♂

 

コオニヤンマは交尾は見られるものの、産卵は結局9:00頃になりようやく1頭現れました。

コオニヤンマ
コオニヤンマ交尾

 

座っていた場所の1mくらい手前に突然♀が現れたのですが、カメラについていたのは最短焦点距離1.5mの300mmズームレンズ。ヘタに動くと逃げられるので、体を反らしてなるべくカメラを離してようやく焦点が来ました。結構長く産卵してくれたのですが、焦点が何とか合ったのは撮影時間の半分くらいでした。
時々あるレンズトラブルですが、結局産卵に来たのはこの1回のみで何とか撮影出来たものの残念な結果でした。

コオニヤンマ
コオニヤンマの産卵

 

ネアカヨシヤンマの若齢ヤゴ

YAGOPEDIAホームページのヤゴ図鑑に、
ネアカヨシヤンマ若齢ヤゴの黒バック画像が欠落していましたので補充しました。

7月16日のネアカヨシヤンマ卵が孵化し2齢になったので、欠落していたホームページの黒バック画像を補充しました。1齢はチョコチョコ動いて無理だったのですが、2齢はolympus tg-5で深度合成して撮影してみました。
下が1齢と2齢です。思ったほどの変化ではありませんでしたが、2齢は脚の先端までピントがあっています。

ネアカヨシヤンマ
ネアカヨシヤンマ1齢ヤゴ

 

ネアカヨシヤンマ
ネアカヨシヤンマ2齢ヤゴ

 

中一光学の4.5倍マクロレンズfree walkerで1齢のグレーバック画像も撮ってみました。しかし、ヤンマのヤゴくらい大きくなると脚にピントがあわずかえってぼやけた印象の画像になってしまいました。微細なサナエの1齢ヤゴでは4.5倍マクロレンズは威力を発揮しましたが、なかなか難しいものです。

ネアカヨシヤンマ
ネアカヨシヤンマ1齢ヤゴグレーバック画像

オジロサナエの産卵

YAGOPEDIAホームページのヤゴ図鑑に、
オジロサナエの産卵動画とトンボ画像を追加しました。

オジロサナエの産卵動画目的で川に行ってきました。
こういう場所で平地にあり、岩がゴロゴロした何の変哲もない浅い流れです。
普通オジロサナエは渓流のトンボという印象があるのですが、ここにはオジロサナエが生息しています。

オジロサナエ
オジロサナエの場所

 

8時頃に川に着きましたが流れに入るなり、私の腕に止まって産卵しようとするコシボソヤンマ♀の洗礼を受けました。結構痛いということなのであわてて追い払います。

コシボソヤンマ
コシボソヤンマ♀→コシボソヤンマ♂

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2017年8月7日追記

上記画像は腕に産卵にきたのと別のコシボソヤンマですが、よく見ると上付属器の間に下付属器がはっきりと写っており♂の間違いですね。川面の草影から舞い上がって枝に懸垂したので先入観で♀と決めつけていました。

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川を移動するとコオニヤンマが多くざっと10頭くらいはいます。

コオニヤンマ
コオニヤンマ♂

 

コオニヤンマは枝に止まる時は、いつも長い脚をもてあましているように見えます。不格好に長い脚を折り曲げて枝を挟んで止まるのですが、この個体は左前脚がジャマみたいで上によいしょと持ち上げていました。
コオニヤンマは大食漢のトンボとしても有名ですが、チョウやトンボの獲物を、この棘だらけの長い脚で捕獲します。

オニヤンマも1-2頭飛んでいます。枝に止まる時はこんな感じで、サイズ的はコオニヤンマと同じく大型種ですが、こちらが普通のトンボの止まり方です。

オニヤンマ
オニヤンマ♂

 

最近久しぶりに訪れると目的のトンボが激減していることが良くあるのですが、オジロサナエは健在でした。何カ所かに分かれて2-3頭づつ♂が縄張りを張っています。

オジロサナエ
オジロサナエ♂

 

♀の産卵も4回ありました。動画のような感じで、岩に止まって尾端を振るわせて卵塊を作り、それを打水産卵していく方法です。

オジロサナエ
オジロサナエ♀の産卵

 

渓流であれば涼めるのですが、ここは平地の川。
猛暑に参ってしまい、昼には引き上げました。

7月13日卵の正体は?

7月13日に木片から取り出した卵ですが、発生はしているものの全体的に黒っぽく発生失敗かと思っていたら、今日寄生蜂が誕生していました。

寄生蜂
寄生蜂

 

右が卵から出てきた寄生蜂。左は未受精卵で発生失敗した卵です。
結局取り出した3卵のうち、2卵が寄生蜂で1卵が未受精卵で、卵の正体はネアカヨシヤンマかヤブヤンマか結局不明でした。
卵中の寄生蜂の写真は撮れませんでしたが、下は参考のアオイトトンボ卵内の寄生蜂です。

寄生蜂
寄生蜂

 

7月16日に採取したネアカヨシヤンマ卵は順調に発生していて、そろそろ孵化すると思います。

yagopedia blog版(ヤゴペディアブログ)