「キイロヤマトンボ」カテゴリーアーカイブ

キイロヤマトンボ

2009年のゲリラ豪雨後、数を減らして最近見ていないキイロヤマトンボですが、ヤゴは毎年確認しています(2017年12月3日)。

6月21日の午後に川の下見に行ってきましたが、「キイロヤマトンボでまず間違いないでしょ!」という飛び方をするトンボがいました。今日は久しぶりに会えるはずと出かけてきました。
ちなみにコヤマトンボ♂は岸沿いの広い範囲をビュンビュンと往復パトロールし、キイロヤマトンボ♂は広く浅い砂底の場所をグルグルとパトロールします。

まず8:00頃にこういう所へ。早速キイロヤマトンボ♂がいました。

キイロヤマトンボ
キイロヤマトンボの場所

 

飛翔写真を撮る技術がなく、また採卵が最大の目的のため♂がいるとジャマされるので、捕獲してモデルになってもらい追い払いました。

キイロヤマトンボ
キイロヤマトンボ♂

 

他のポイントでも♂が飛んでいるのを確認しましたが産卵♀は現れず、10:00過ぎ頃になると♂も飛ばなくなりました。

他にいたのは、コオニヤンマ、クロイトトンボ、コフキトンボ、オナガサナエなど。
オナガサナエは羽化殻が数個ありました。

オナガサナエ
オナガサナエ羽化殻

 

オナガサナエ♀。羽化に失敗したみたいで、羽が変形しています。

オナガサナエ
羽化不全と思われるオナガサナエ♀

 

すでに縄張りを張っているオナガサナエ♂もいました。梅雨の本格的な雨もまだですが、川のトンボは夏のものに変わりつつあります。

オナガサナエ
オナガサナエ縄張り♂

 

真昼は産卵イベントは起こらないと思われるので、6月10日のキイロサナエの場所に移動しました。
う~ん、今回もキイロサナエは♂の1頭すら見つかりません。毎年そこそこの数がいたのですが、今年は2回来て全く見つかりません。何が原因かわかりませんが、いなくなってしまったのでしょうか?
多かったのコフキトンボ。

コフキトンボ
コフキトンボ♀

 

コフキトンボ♀は縄張り♂と同じように穂先に止まっているので、ちら見では♂との鑑別がやっかいです。

14:30頃に午前中の川に戻ってきました。
今度はポイントを変え、午前中にやはり♂がいたこういう場所で産卵♀を待ち構えることに。

キイロヤマトンボ
キイロヤマトンボの場所

 

コヤマトンボの例で考えると、キイロヤマトンボの採卵は難しいと思われます(2015年8月14日参照)。採卵はコヤマトンボと同じで、産卵されたポイントの砂を持って帰って卵を探し出す地道な方法でいこうと思います。
ここのポイントは川幅の範囲は広いのですが、水深は20cm程度しかなく、流れも極めてゆっくりで午前中の場所よりそういう方法での採卵が簡単そうです。

15:17になり♂よりがっしりしていて明らかに黄色みが強い個体が川下から現れました。キイロヤマトンボ♀です。まず産卵ビデオを撮ろうとしましたが、間違って連写シャッターを押したり何だのでバタバタしてしまい、ポチャッと打水した場所もピンポイントで特定出来ませんでした。結局撮影も、採卵も失敗。作戦変更し、写真は諦めて打水地点の特定に集中することに。
15:40頃に2度目の♀が現れました。今回はポチャッとやった場所を覚えて、そのあたり30cm四方程度の砂を採取しました。もう少し採卵を確実にしたいので、17:00まで粘ってみましたが産卵は結局この2回のみでした。

途中、♂の飛翔写真もトライしましたが下の写真程度でお粗末。キイロヤマトンボはこういう感じで砂底の上を飛んでます。

キイロヤマトンボ
キイロヤマトンボ♂の飛翔

 

こちらはコヤマトンボ♂。こういった感じで岸の植生沿いを飛びます。

コヤマトンボ
コヤマトンボ♂の飛翔

(司令塔である)頭を動かさないのはスポーツの基本ですが、トンボは人間の常識を越えてますね。頭に対する体の向きが変です。

その後家で砂を調べましたが、卵は見つかりませんでした。見落としがあるかもしれないので、孵化してこないかもうしばらく砂は保存してみます。
ちなみに午前中の場所でも適当に砂を採集していたのですが、こちらにはアオサナエの4齢ヤゴがいました。アオサナエもこの川ではなかなか見なくなっていますが、ちゃんとここで産卵していたのですね。

キイロヤマトンボのヤゴ調査

YAGOPEDIAホームページに、
モノサシトンボタイワンウチワヤンマオニヤンマベニイトトンボミヤマサナエヒメクロサナエリスアカネマユタテアカネのトンボ画像を追加・更新しました。

ひとつ前の投稿にあるように、web上のヤゴやトンボフォルダーを種別に変更して更新作業が楽になったので、何種類かのトンボ画像を追加・更新してみました。

さて、採卵が成功していない2種、キイロヤマトンボとミヤマサナエは、今年も結局駄目でした。ということで、本日は毎年恒例の来年にそなえてのヤゴ調査。

まず近場の川から始めました。昨年の12月18日より少し上流の場所です。12月18日の場所はキイロヤマトンボの復活をかなり期待させたのですが、6月10日に記載したように護岸工事が始まってしまい結局アウトに。そこから直線距離にして800mほど上流です。

川
川1カ所目

 

こういう感じの場所で、10年くらい前はキイロヤマトンボ、アオサナエ、ミヤマサナエのヤゴが割と見つかり、稀にホンサナエもいるという状況でした。しかし、もう過去形になってしまいました。

キイロヤマトンボ
キイロヤマトンボヤゴ若齢

 

それでも、キイロヤマトンボヤゴは何とかいました。若齢が2頭。これは今年に産卵され孵化したヤゴだと思われます。

キイロヤマトンボ
キイロヤマトンボヤゴ終齢

 

終齢も3頭いました。ここ4年ほど♂のパトロールにすら出会えないのですが、ひっそりと生き残っていて子孫もちゃんと残してますね。ミヤマサナエヤゴは見つかりませんでした。

更に少し上流の支流。

川
川の支流

 

こんな感じで川底の感じはキイロヤマトンボヤゴに最適で、以前からとっても気になっていた場所です。ただ支流で幅も狭く、何段か途中に堰があり、また、これまで見かけた成虫はコオニヤンマとハグロトンボのみ。

特定のヤゴを狙う時は、直感的に一番怪しい場所から網を入れるので1網目から目的のヤゴが入ることも結構あります。1網目。駄目。2網目。駄目。
これは駄目かなー。やっぱり、駄目でした。

ダビドサナエ
ダビドサナエヤゴ亜終齢

 

わずかにダビドサナエの亜終齢が1頭いたのみ。

さらに、本流の上流側に移動。

川
川3カ所目

 

こんな感じで夏はオナガサナエが多く、ここより少し上流側に水が若干よどんで砂・泥がたまる場所があります。

キイロヤマトンボ
キイロヤマトンボヤゴ終齢

 

キイロヤマトンボヤゴはここにも少しいました。終齢が4頭と若齢が2頭。

キイロヤマトンボ
キイロヤマトンボヤゴが潜んでいた場所

 

いた場所はこんな感じで、泥もたまって淀み、どちらかというとコヤマトンボヤゴがいそうな環境ですが、コヤマトンボヤゴは今回は見つかりませんでした。ミヤマサナエヤゴも、ここでも見つかりませんでした。

本日の調査結果はイマイチでしたが、キイロヤマトンボヤゴは2カ所で7頭終齢がいましたが、実際はもっといっぱいいると思います。

来年は何とかして♂のパトロールぐらいには出会いたいものです。

ヤゴの生態動画 キイロヤマトンボなど

YAGOPEDIAホームページのヤゴ図鑑に、
アサヒナカワトンボコオニヤンマコヤマトンボキイロヤマトンボヤマサナエヤゴの動きを記録した動画を追加しました。

ヒメクロサナエヤゴの動画を、終齢ヤゴの動画と差し替えました。

ドボンと水に沈めて撮影できるOlympus tg-4の水中動画撮影が面白いです。今日もヤゴの動画撮影目的で川に行ってきました。

問題点はカメラを水中に沈めると角度によっては液晶が反射で全く見えなくなることです。少し工夫をしてみました。
当初はスマホからカメラをコントロールするアプリOl.shareを使って、スマホ画面を見ながら撮影しようと思っていたのですが、残念ながらアプリにあるのは写真用シャッターのみで動画用シャッターが用意されていません。
そこで百均で買ったコンパクトミラーを写真のように工作。鏡をおおうカバーはアルミ製でハサミで切れるのでカット。他にネットで666円で買ったゴリラポッド風三脚を用意しました。簡易的なクイックシュー仕様となっています。

カメラ
カメラ用ミラー作成

 

クイックシューネジとカメラの間にコンパクトミラーをセット。

カメラ
カメラ用ミラー作成

 

必要な場合は三脚をつけて使うことも出来ます。鏡の角度も液晶が見やすい角度に変えられるので、鏡に映った液晶の映像を見ながら撮影することが出来ます。

カメラ
カメラ用ミラー作成

 

さて向かった先は自然度が高いものの2009年ゲリラ豪雨で、生態系ダメージをこうむってしまった9月25日と同じ川です。
こういう川底で以前はキイロヤマトンボやアオサナエヤゴがそこそこいました。

キイロヤマトンボ
キイロヤマトンボヤゴがいる川底

 

キイロヤマトンボは今年孵化したと思われる若齢ヤゴ1頭しか見つかりませんでしたが、とりあえず今年も産卵はあったようです。
多いのはダビドサナエヤゴですが、7-8頭しか見つかりません。
他は、ヤマサナエヤゴが1頭。

ヤマサナエ
ヤマサナエヤゴ

 

コオニヤンマの終齢ヤゴが2頭。

コオニヤンマ
コオニヤンマヤゴ

 

少し下流に移動しました。川底はこういう感じで泥や枯葉も少し堆積しています。

コヤマトンボ
コヤマトンボヤゴがいる川底

 

以前は、こういう所にはコヤマトンボのヤゴがウジャウジャいる感じでしたが、終齢2頭しか見つかりませんでした。

コヤマトンボ
コヤマトンボヤゴ

 

キイロヤマトンボの終齢ヤゴも2頭潜んでいました。やや砂礫が混じった程度のきれいな砂底で見つかることが多いヤゴですが、こういう所にいる場合もあります。他に若齢ヤゴも周辺に2頭いました。キイロヤマトンボ採卵はまだ成功していませんが、この場所は来年少し期待が出来そうです。

キイロヤマトンボ
キイロヤマトンボヤゴ

お知らせとヒメアカネの産卵

YAGOPEDIAホームページのヤゴ図鑑に、
ヒメアカネの産卵動画を追加しました。

今日もターゲットは地道で、ヒメアカネの産卵動画です。天気予報は曇り時々雨ですが午前中は少し晴れ間もあり、産卵が始まる昼前頃までは何とか持ちそうです。アカネを含め、かなりの数のトンボは晴れてくれないと産卵してくれないのです。

その前に、季節はずれのミヤマサナエがいないか以前♂の縄張りを見たことがある場所にちょっと寄り道です。昨年7月30日と同じ川です。

キイロヤマトンボ
キイロヤマトンボヤゴの場所

 

ミヤマサナエはいませんんでしたが、オナガサナエ♂はまだいました。

オナガサナエ
オナガサナエ♂

 

砂の中を少し探してみると、キイロヤマトンボのヤゴも1頭いました。以前はそこそこの数がいましたが、福岡では2009年7月にこの川が氾濫するゲリラ豪雨があり地形も変わってしまい 、以後キイロヤマトンボや他のトンボも激減してしまいました。こうして生き残ってはいるので、段々と回復するのを期待するのみです。

キイロヤマトンボ
キイロヤマトンボヤゴ

 

さて、目的の場所です。少し上に池が有りいつもチョロチョロとした流れがあって小さい湿地になっています。

ヒメアカネ
ヒメアカネの場所

 

到着した頃には曇りになっていましたが、縄張りをはる♂が3頭います。

ヒメアカネ
ヒメアカネ♂

 

少し待っていると交尾ペアが現れました。このペアが着地点を探し移動するのにつられ、草むらから♂が7-8頭飛び出します。意外に多くの♂が隠れていました。残念ながら産卵は草陰で行われピントもうまく合わず動画はいまひとつですがホームページにアップしました。

ヒメアカネ
ヒメアカネの交尾

 

9月22日のミルンヤンマ産卵動画の出来が残念すぎるので帰り道の渓流に寄りました。

ムカシトンボ
ムカシトンボの場所

 

こちらの方が9月22日の場所より自然度が高く、岩を裏返すとすぐにムカシトンボヤゴが見つかりますが、福岡市街からは少し遠いんですよねー。2014年11月にここでムカシトンボの若齢ヤゴ探しをした時には、40頭近くが見つかりました。ミルンヤンマの産卵は現れませんでした。雨も降り出したので早々に退散となりました。

ムカシトンボ
ムカシトンボヤゴ

 

ヤゴの下見第2弾と、お知らせ

YAGOPEDIAホームページのヤゴ図鑑に、
アオモンイトトンボと、
マルタンヤンマ
を追加しました。

今日はヤゴの下見第2弾です。
11月23日と同じく佐賀探索で、目的は前回と同様キイロヤマトンボとミヤマサナエヤゴです。

まず1カ所目。7月18日の1カ所目と同じK川のポイントです。

川
佐賀の川1カ所目

 

以前はミヤマサナエのヤゴがたくさんいましたが、全くいません。いたのは、やっぱりねーのダビドサナエ。

ダビドサナエ
ダビドサナエヤゴ

 

少し上流に移動し、7月18日の2カ所目と同じポイントに移動します。

佐賀
佐賀の川2カ所目

 

ここもダビドサナエのみ。川のヤゴは通常ドロ底とか礫底とか砂底の好みがあるものですが、ダビドサナエは全く節操なしです。ドロ底~粗い礫底、コオニヤンマが好む落ち葉の堆積部まで、どこからでも見つかります。これぐらい生活力が強くないと、環境悪化が進んでいるこの頃では、普通種になれないということでしょうね。

ダビドサナエ
ダビドサナエヤゴ

 

石の上にマユタテアカネ♂が2頭いました。さすがに九州北部も寒波がきており全く元気がありません。マクロモードで1cm手前から撮影しても飛ぶ気配なしです。日が照って温度が上がれば飛ぶと思いますが、今日はあいにく曇りです。

マユタテアカネ
マユタテアカネ♂

 

さらに50mほど下流のポイント。

川
佐賀の川3カ所目

 

7月18日にキイロヤマトンボ様の飛び方をするヤマトンボ♂がいたので念のため調べてみました。観察した限りでは、コヤマトンボ♂は草が覆いかぶさる川岸を往復パトロールし、キイロヤマトンボは流れが少し緩くなる川面をグルグルとパトロールします。そして、これは♀が産卵を好む環境と同じです。
残念ながらキイロヤマトンボヤゴはいません。10年くらい前もこのあたりのポイントでは、ミヤマサナエのみでキイロヤマトンボは見ていません。

さらに4Kmほど下流に移動します。ここでもダビドサナエのみ。以前はミヤマサナエがそこそこいました。

川
佐賀の川4カ所目

 

最後に、最初の場所から10Km程度下流部です。ここでは以前、ホンサナエも記録されていますが、4年前に調べた時には見つかりませんでした。その際、キイロヤマトンボとミヤマサナエが少しいました。

川
佐賀の川5カ所目

 

いるにはいましたが、それぞれ1頭ずつでした。

キイロヤマトンボ
キイロヤマトンボヤゴ
ミヤマサナエ
ミヤマサナエヤゴ

 

ミヤマサナエの若齢は、脱皮直前の腹部が伸張した状態ではホンサナエヤゴとかなり似てきますが、このヤゴはミヤマサナエでいいと思います。

ミヤマサナエ
ミヤマサナエヤゴ

 

結局、今日も来年に結びつくようなヤゴ多めのポイントは見つけられませんでした。来年も両種の採卵はきびしそうです。

かなり寒くなってきたので今年のフィールド活動は、これできっと終了です。

ヤゴの下見

11月22日の活動です。
そろそろトンボ成虫シーズンも終わりになってきたので、ヤゴの下見調査です。
今までに採卵が一度も成功していない種があり、キイロヤマトンボとミヤマサナエがその2つにあたります。福岡にもいることはいるのですが、採卵を狙うとなるとかなり厳しく、可能性が高そうな佐賀まで出張調査です。
10年くらい前までは、佐賀の川で両種のヤゴとも簡単に見つけられたのですが、近年は佐賀でも減っています。採卵できそうな、少しでもヤゴが多いポイントを予め探しておくつもりです。

まずJ川の上流に近いポイントです。

 

キイロヤマトンボ
佐賀のAポイント

 

砂底もいい感じで、以前はキイロヤマトンボのヤゴが結構いました。30分ほどしか探していませんが、キイロヤマトンボは全く見つからず、いたのはダビドサナエのみ。

ダビドサナエ
ダビドサナエ

 

少し下流の中流域に移動します。ここでは、以前はキイロヤマトンボそこそこ、アオサナエ少しという状況でした。

キイロヤマトンボ
佐賀ポイントB

 

ここも駄目ですね-。いたのはやはりダビドサナエとコヤマトンボのみ。

ダビドサナエ
ダビドサナエ

 

さらに少し下流に移動。このポイントは以前はキイロヤマトンボ多数、アオサナエは少しおり、ここで見つからなければもうアウトです。

キイロヤマトンボ
佐賀ポイントC

 

ここでは何とかキイロヤマトンボは見つかりましたが、下の写真+4頭のみでした。単純に同じ調査時間で見つけたヤゴ数を比較すると10年前に較べて1/10くらいに減った感じです。

キイロヤマトンボ
キイロヤマトンボ

 

ミヤマサナエのヤゴも少しいました。

ミヤマサナエ
ミヤマサナエ

 

あとは、やはりどこにでもいるダビドサナエたち。ダビドサナエ強いですね-。

ダビドサナエ
ダビドサナエ

 

今日は別の川も探すつもりでしたが、ヤゴ探しは腰に来る重労働でここでギブアップです。来年採卵が何とかなりそうなのは、最後のポイントのみでした。ヤゴレベルで見ても両種ともやはり確実に減っています。

途中で成虫も少し見ました。やる気満々で縄張りをしているマユタテアカネ♂1、他はウスバキトンボ1、アオモンイトトンボ♂2、最後のポイントではハグロトンボ1も見ました。今年はまだ寒い日がなく12月も迫っているというのにしぶとく生き残っています。