7月28日に採卵したオオヤマトンボ卵が孵化しました。
オオヤマトンボ1齢ヤゴ
採卵後5日目の孵化で以前の経験でも5日でした。卵が孵化するまでの期間は気温に左右(高いと早くなる)されますが、早い方のグループに入ると思います。
極端に早いのが今日本中をフワフワ飛び回ってるトンボ会のフロントランナー、ウスバキトンボ。3日もあれば孵化し、その後短期間で脱皮を重ね(へたをすると1日で次の齢期に脱皮してしまいます)あっという間に成虫になってしまいます。
成虫になるとコヤマトンボやキイロヤマトンボより大型のトンボになりますが、1齢の段階ではコヤマトンボの方が大型です。
オオヤマトンボ1齢(左)とコヤマトンボ1齢(右)
5月6日の、ヒメイトトンボ、コフキヒメイトトンボの卵が孵化しました。
約2週間で孵化しましたが、孵化までの期間は温度によっても違ってきます。
温度が高いと早めに孵化します。
ヒメイトトンボ孵化直前卵
ヒメイトトンボ1齢幼虫
コフキヒメイトトンボ孵化直前卵
コフキヒメイトトンボ1齢幼虫
9月24日に採取したメガネサナエ卵が孵化しました。
産卵後18日で孵化です。
olympus tg-5で4倍深度合成撮影してみました。
メガネサナエヤゴの1齢
終齢は極端に細長い紡錘形の体型を特徴とするヤゴですが、孵化直後はサナエ系の1齢にありがちなヤゴです。
背中に感覚器官と思われる、三角形状の背棘が並んでいます。
5月3日に採卵したコシブトトンボの卵が孵化しました。
従来1齢程度の若齢ヤゴをとる時は、ZUIKO DIGITAL 35mm Macro + 2×TELECONVERTER EC-20 + FOUR THIRDS ADAPTER EC-20の組み合わせを使っていました。
しかし、対象は1mm程度で透明に近い連中なので、画質的には到底満足出来るものではありませんでした。
最近、中国のメーカー中一光学(ZHONG YI OPITCS)から4×~4.5×のマクロ撮影が出来るマクロレンズ、FREEWALKER 20mm F2 SUPER MACRO 4-4.5:1が発売されました。
価格も手頃なので、購入してみました。
こんな感じでレンズの先端がまるで顕微鏡の様。
中一光学freewalkerマクロレンズ
上が従来のレンズ組み合わせで、下がfreewalkerでとったコシブトトンボの1齢ヤゴです。
画質的にはかなり改善されました。使えるレンズですが、手ぶれの影響が出るので撮影時の照明をもう少し明るくする工夫が必要そうです。
olympusレンズで撮影したコシブトトンボ1齢ヤゴ
freewalkerレンズで撮影したコシブトトンボ1齢ヤゴ
5月3日に沖縄で採卵した、ヒメトンボが孵化しています。
他のトンボ科の1齢幼虫と較べて、とりたてて目立った特徴はないですねー。
サナエトンボのヤゴは形態差が大きいので、属レベルである程度わかり、ものによっては種レベルで推定できるものもあります。
トンボ科を1齢のヤゴで鑑別するのは、遺伝子レベルでないと不可能です。
ヒメトンボ孵化直前卵
ヒメトンボ1齢幼虫
ヒメトンボ2齢幼虫
5月3日に沖縄で採卵した、アカナガイトトンボが孵化しています。
他のイトトンボと較べて、とりたてて目立った特徴はないですねー。
アカナガイトトンボ卵孵化直前
アカナガイトトンボ1齢幼虫
アカナガイトトンボ2齢幼虫
9月22日のミルンヤンマが孵化しました。
ミルンヤンマ孵化直前卵
ミルンヤンマ1齢
ミルンヤンマヤゴはムカシトンボと同様で、渓流の岩の裏にはりついて見つかることがよくあります。ムカシトンボは、若齢のうちはクリーム色と茶褐色のツートンカラーで、途中から茶褐色~黒色になりますが、ミルンヤンマも同様です。これも収斂(同じような環境にいる別の種が似たような形態をもつ)のひとつなんでしょうね。
ムカシトンボ6齢幼虫
卵で年越しする種は、卵内で幼虫の形態がほぼ出来上がってから越冬する種と、越冬してから幼虫の形態が出来る種があります。ミルンヤンマは後者で、下図は1月4日の卵の状態ですが、ようやく眼球らしい組織が出来はじめた所です。
ミルンヤンマ卵
10月25日のオナガアカネが孵化しました。
産卵後35日目です。
普通は翌年になってから孵化するようですが、今年は暖かいですし、飼育下では1カ月程度で孵化する事もありです。
オナガアカネ孵化直前卵
オナガアカネ1齢幼虫
7月25日のオニヤンマ卵が9月4日に孵化しました。産卵後41日目です。オニヤンマは孵化までにかなり時間がかかります。
オニヤンマ孵化直前卵
オニヤンマ1齢幼虫
秋雨前線の影響で河川は増水気味なので、影響が少ない源流域に行ってきました。
7月26日のムカシトンボのヤゴが結局4齢までしか育たなかったので、ホームページ素材用にフィールドで5齢幼虫を探そうという魂胆です。飼育していたヤゴが7月下旬に4齢になったので、フィールドではそろそろ5齢が見つかるのではないでしょうか?5齢が見つかれば、ムカシトンボのヤゴ記録もコンプリートです。目安としては体長3mm弱くらい。
場所は、産卵がよく見られる4月23日のポイントの100mほど下流。水が流れ落ちるている地点の下、2m×3m程度の範囲内を調べてみました。
ムカシトンボヤゴの場所
石をゆっくり動かし、熱帯魚用ネットで流れてくるものをキャッチします。20分ほどで8頭が見つかりました。
ムカシトンボ色々な齢期
ムカシトンボはトンボの中で幼虫期間が最も長く、5-6年かかります。そのため同時に色々な齢期のヤゴが見つかります。一番小さいのは目的の約3mmほどのヤゴ(赤丸内)。大きいのはF-2(終齢の2つ手前)です。この場所でムカシトンボは細々と生きのびている印象ですが、簡単にこれくらい見つかるので、まだ当面は大丈夫でしょう。一番小さいの以外はリリースします。
帰って写真をとってみると、残念ながら6齢ヤゴ(推定)でした。上が4齢で、下が本日フィールドで見つけたヤゴ。飼育下で確実な1~4齢ヤゴの頭幅変化から推定していくと、この間にもうひとつ入るはずなのです。う~ん。もう一度探しに行かねば。
ムカシトンボ4齢幼虫
ムカシトンボ推定6齢幼虫
予定していたお盆の旅行が急にキャンセルになりました。今年旅行がつぶれるのは、もう2回目です。
という訳で世間様はお盆休みだというのに、本日もヤゴ活動です。場所は、6月28日に転倒して小指を骨折した川です。両手に棒を持って川を歩き、めちゃくちゃ慎重に移動です。
目的は今日もミヤマサナエで、7年前にはヤゴを確認しています。着いてまず目についたのはコシボソヤンマです。川に木が倒れた所があり、最低2♂がしつこく倒木の回りをパトロールしています。
コシボソヤンマ産卵木
途中で休止中の♂。
コシボソヤンマ♂
♀も1回産卵に来ましたがすぐに行ってしまいました。
ターゲットのミヤマサナエがいないか注意をはらいますが、サナエでいるのはコオニヤンマのみです。
6月28日と全く同じポイントにコヤマトンボが産卵に来たのでゲットしました。
コヤマトンボ♀
腹端をカップの水につけてみますが、もちろん産卵はしてくれず。持って帰って産卵箱に入れて採卵を試してみようと思いますが、失敗の可能性が高いです。コヤマトンボの採卵は難しいです。そういう訳で、頻繁に産卵があるあたりの砂も持って返って調べてみる事にします。
こちらは1卵だけですが見つかりました。おそらくコヤマトンボの卵だと思います。他に可能性があるのはコオニヤンマ卵くらいですが明らかにそれとは違います。
コヤマトンボ卵?
コオニヤンマ卵(本日撮った写真ではありません)
同時に砂の中にいた、コヤマトンボ1齢ヤゴ。中腸の卵黄は緑色です。
コヤマトンボ1齢幼虫
8月3日のオナガサナエも今日孵化しました。
オナガサナエ孵化直前卵
オナガサナエ1齢幼虫
1番の目的のミヤマサナエは今日も見つからず、採卵どころか成虫も1回も見ていません。
yagopedia blog版(ヤゴペディアブログ)