「ヤンバルトゲオトンボ」カテゴリーアーカイブ

ヤンバルトゲオトンボなどの産卵

YAGOPEDIAホームページのヤゴ図鑑に、
リュウキュウルリモントンボヤンバルトゲオトンボの産卵動画を追加しました。

沖縄3日目です。
朝1番は7月6日午前と同じ川へ。
ベニトンボは相変わらずたくさん活動していましたが、ホソミシオカラトンボ未熟♀が1頭のみですがいました。ホソミシオカラトンボはなかなか見つからず、他には昨日の池で成熟♂を1頭見たのみです。

ホソミシオカラトンボ
ホソミシオカラトンボ♀未熟

前回オオキイロトンボ交尾態をこの川で見たのですが、似た雰囲気のトンボ交尾態が川の上を通過してすぐに消えてしまいました。どうも少し上流にあるダムが怪しいということでダムに移動。

予想はビンゴでダムには人工的な小さな池があり、そこでヒメハネビロトンボ(コモンハネビロトンボ)が産卵してました。

ヒメハネビロトンボ
ヒメハネビロトンボがいた人工の池

ハネビロトンボのように、20~30cm上空から♂が連結を解いて♀が降下、打水産卵、♀を♂が再キャッチという方式で産卵してました。いかにも動画に撮りやすそうな産卵だったのですが、採卵を優先しまず捕獲。

ヒメハネビロトンボ
ヒメハネビロトンボ♂
ヒメハネビロトンボ
ヒメハネビロトンボ♀

簡単に産卵もしてくれました。

ヒメハネビロトンボ
ヒメハネビロトンボ卵

今日もさい先良く採卵出来、次に2016年5月3日と同じ湿地に移動。ここには夕方にまた来る予定なので下見のみです。
2016年5月に来た時と比べ、休耕田の植物の背丈はだいぶ伸びており、簡単にはアプローチ出来なくなってました。
ベッコウチョウトンボの交尾態が葉先に止まってました。通常は飛びながら交尾でなかなか写真を撮りづらいので、すかさずパチッと1枚。

ベッコウチョウトンボ
ベッコウチョウトンボの交尾

すぐに次の目的地である山奥に移動。国定公園内で、特に林道など特別保護区では動植物の採集は禁止で、採集する場合はポイントに注意が必要です。

ヤンバルトゲオトンボ
ヤンバルトゲオトンボがいる場所

目的は、リュウキュウルリモントンボとヤンバルトゲオトンボ。2種とも薄暗い所にいて目が慣れないとなかなか見えてきません。また少々近寄っても飛ばないので、普通のトンボと逆で探す場合はそーっとではなく、草むらをガサガサと揺らして刺激する必要があります。
まずリュウキュウルリモントンボが段々見えてきました。最低♂4、♀2がいて、そのうち交尾や産卵も見つかりました。

リュウキュウルリモントンボ
リュウキュウルリモントンボの交尾
リュウキュウルリモントンボ
リュウキュウルリモントンボの産卵

産卵した枯れ葉を持って帰り採卵。

リュウキュウルリモントンボ
リュウキュウルリモントンボ卵

ヤンバルトゲオトンボも最低♂3,♀1。こちらは、かなり時間がかかりましたが交尾と産卵も発見。

ヤンバルトゲオトンボ
ヤンバルトゲオトンボの交尾
ヤンバルトゲオトンボ
ヤンバルトゲオトンボの産卵

やはり、産卵した枯れ葉を持って帰り採卵。トゲオトンボ卵は少しバナナ型をしています。

ヤンバルトゲオトンボ
ヤンバルトゲオトンボ卵

大量の蚊や、時にブヨに刺されながらも何とか目的を達成し、昼に訪れた湿地に戻りました。
ここで夕立に遭遇してしまいましたが、寝不足がたまっていたので車の中で仮眠。目が覚めたら5時頃過ぎで天候は曇り時々小雨。ヤンマの黄昏飛翔を期待してましたがどうも無理そうです。しかし、せっかく来たので粘ることに。
18:30頃になりカラスヤンマ♀4頭の飛翔のみが見られました。

カラスヤンマ
カラスヤンマの黄昏飛翔

さらに、19:20頃になり畑の上やあぜ道上を飛ぶヤンマが2頭見えました。すでに少し暗いのではっきりしませんが、時折なんとなく見える胸部の黒条や、夕方から活動するパターンから考えるとトビイロヤンマ♂でいいのではと思います。
秋になったら明るい時間帯から活動するようなので、秋に再度来縄して探す予定です。

そろそろ疲れがたまって来ましたが、沖縄3日目終了です。

お知らせ:ヤンバルトゲオトンボ

YAGOPEDIAホームページのヤゴ図鑑に、
ヤンバルトゲオトンボを追加しました。
総齢期数は、ヤクシマトゲオトンボからの推定値で今後変更される可能性があります。

ヤンバルトゲオトンボは、♂の腹部第9節正中に小さなトゲ状の突起があるヤマイトトンボ科のひとつです。

ヤマイトトンボ科のトンボは森林の源流域の狭い範囲でひっそりと暮らしており移動性は少なく、地域ごとに進化をとげているのか日本には7種もいます。
沖縄島にはヤンバルトゲオトンボとオキナワトゲオトンボの2種がいて、北部のヤンバル地域にヤンバルトゲオトンボ、それより南にオキナワトゲオトンボがいますが、中間部では2種が混在しています。

ヤゴは数少ない陸生の生活様式を持ち、水がしたたる崖面を這って小生物を捕食しながら成長します。
いずれの種のヤゴもそっくりなため、基本的に生息地域で見分けるしかないです。

ヤンバルトゲオトンボ
ヤンバルトゲオトンボの終齢ヤゴ

ヤンバルトゲオトンボ、オオメトンボのヤゴ

YAGOPEDIAホームページのヤゴ図鑑の、
アマミサナエトンボ画像を差し替えました。

沖縄滞在2日目です。
まず昨日オオハラビロトンボがいた公園に。このトンボの1日の行動ルーチンは決まっているようで、同じ時間に同じ林道に現れました。今回はすかさず捕獲。
でも採卵はダメそうです。腹部もペチャンコで見るからに未熟です。一応腹端を水の入ったカップにつけてみましたが、もちろん産卵はなし。モデルになってもらい写真撮影後にリリース。♂は1頭も見ていませんし、採卵を狙うならもう少し先の季節でないと駄目そうです。

オオハラビロトンボ
オオハラビロトンボ未熟♀

 

少し水場を網ですくってみました。リュウキュウベニイトトンボのヤゴは結構いました。他にトンボ系のヤゴが2頭入り、1頭は明らかにベッコウチョウトンボ(亜種のオキナワチョウトンボ)で、お持ち帰りし羽化させてみようと思います。

ベッコウチョウトンボ
ベッコウチョウトンボの亜終齢ヤゴ

 

問題はもう1頭で、一見コシアキトンボヤゴなのですが何となく全体的に平たく違和感があります。それに沖縄ではコシアキトンボの定着はないと思います(先島諸島ではあり)。

オオメトンボ
オオメトンボと思われるヤゴ

 

きっとオオメトンボのヤゴでしょう。ここの水場は長径7m程の小規模なものですが、隣接部の立ち入り禁止になっている部分にはgoogle earthでみると池があり、そっちの池で繁殖しているのがこっちにやってきて産卵した可能性があります。
ということで、やはりお持ち帰り&羽化させるコースです。

次に向かったのは昨日遅めの時間で何もイベントがなかった渓流。午前で晴れているので、何かしら見つかるはずです。

渓流
渓流

 

いたのはリュウキュウハグロトンボがそこそこ。リュウキュウルリモントンボ♂も離ればなれの場所で縄張りを張るのが数頭ほどいました。

リュウキュウルリモントンボ
リュウキュウルリモントンボ♂

 

あとアマミサナエ。昨年は見かけたヤツは敏感で、いると気づいた時はすでに逃げられているパターンでしたが、今年のは鈍感な個体なのか写真撮影させてくれました。

アマミサナエ
アマミサナエ♂

 

1回などは足元すぐ近くの石の上に来て、流れの川面をじっとにらみ始めました。

アマミサナエ
渓流をにらむアマミサナエ♂

 

にらみつける場所はこういう感じ。ちなみに奥の方の水面の木の根っこは、リュウキュウハグロトンボ♂3頭もじっと見張っていて、時々そこにパトロール飛行もしています。

アマミサナエ
アマミサナエの縄張り場所

 

トンボの♂の産卵場所を見極める本能はすごいものがあるので、両種の産卵が期待できます。
しかし、1時間ほどは粘ってみましたが空振りでした。もっと時間がないことにはなかなか難しいです。

背後のヤブから水がしたたっているので何気にのぞいてみるとトンボがいます。オキナワトゲオトンボでした。いたのはこの1頭のみ。

オキナワトゲオトンボ
オキナワトゲオトンボ♂

 

さて、三番目に向かったのはヤンバルの林道。この地区は国定公園になっており、特に特別保護区では生き物や植物を下手に扱うと犯罪になるので、事前にネットで調査。行く場所は林道など特別保護区に指定されていますが、今日のポイントは特別保護区外でした。目的はもう一種のトゲオトンボである、ヤンバルトゲオトンボで♂4頭がいました。さっきのオキナワトゲオトンボと違って、翅端の濃色斑がありません。

ヤンバルトゲオトンボ
ヤンバルトゲオトンボ♂

 

それにしてもトゲオトンボは警戒心がなさ過ぎです。すぐそばを歩いても飛び出しませんし、普通のトンボと逆で探す場合はそこらじゅうをガサガサやらないと見つかりません。よっぽど自分たちが見つかりにくい自信があるのでしょうし、じっとしてる方が安全なんでしょうね。写真は両者ともolympus tg-5の顕微鏡モードで寄りまくって撮ったものです。

ヤゴも探してみましたが2頭いました。1頭は体色も白っぽくなっており羽化直前といった感じ。動画も撮ってみましたが残念ながら動きは入っていません。少しチョロチョロッと動いてすぐに止まるのが移動パターンですが、カメラを固定するために不自然な体勢を保たねばならず、動き出すまで自分の姿勢を維持出来ませんでした。

 

最後に向かったのは湿地帯です。目的はトビイロヤンマやアメイロトンボなど夕方薄暗くなってから活動が見られる種。夕方まで時間があるのでまず近くにある滝の場所に。

滝
湿地そばの滝の場所

 

ここにもトゲトトンボ♂が1頭いました。翅の先端が黒くないのでヤンバルトゲオトンボでいいと思います。薄暗くて撮影に手間取っている間に植生の上の方に飛んでいって見失ってしまい、証拠写真は撮れませんでした。

ヤゴがいそうなのは滝の脇のこういう部分と思われますが、大雨の時はヤゴが流されてしまうリスクが高過ぎでは?

ヤンバルトゲオトンボ
ヤンバルトゲオトンボヤゴの生息場所?

 

肝心の湿地部はかなり薄暗くなるまで待ちましたが何もありませんでした。

湿地
湿地

 

黄昏飛翔もなし、暗くなって現れるトンボの影もなし。う~ん、時期が悪いのか、場所が悪いのか?

ということで、2日目の沖縄も、”もっと情報と時間が欲しいですっ!”で終わりとなりました。